TOEFL iBTで100点を突破した時の勉強法を紹介します

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留学

こんにちは、独学家(セルフ・ラーナー)のKuroです。

このブログでは、独学での大学受験や一級建築士試験、海外留学についてのノウハウを発信しています。

こちらの記事では、外部の奨学金を得てアイビーリーグの一校へ留学したKuroが、TOEFL iBTで100点を突破した時の勉強法、について紹介します。

なお、アメリカの大学院へ留学するために必要なTOEFL iBTのスコアを次の記事で紹介していますので、ご関心のある方はこちらも合わせてご覧ください。

はじめに

留学を志した人が初めに直面する課題が英語試験でのスコアメイクだと思います。現に、私もTOEFL iBTのスコアメイクに苦労しました。100点を突破するのに足掛け1年必要となり、試験を計6回受験しました。

英語を普段使わない人にとって、TOEFL iBTで100点を超すことは時間のかかる挑戦です。しかし、決して不可能な点数ではありません。基礎を固めつつ、TOEFLの出題形式に即した勉強を継続することによって達成できる点数です。

そこで、こちらの記事では、TOEFL iBTで100点を突破するために行った実際の勉強法を紹介します。

100点を突破した時の概要

勉強開始時の英語レベル

まず初めに、ブログ主であるKuroがTOEFL iBTで100点を目指した当初の英語レベルを紹介します。

私は当時、都内の本社へ通勤していましたが、それ以前には海外への駐在経験がありました。ビジネスレベルの英語力はなかったものの、現地の人たちと日常会話する程度の英語力はありました。また、定期的に英語の資料を読む機会もありました。しかし、語学留学の経験があるわけでもなく、あくまでも当時の英語力は大学受験の際に勉強したものがベースになっていました。

現に、私が海外へ駐在していた時に初めて受験したTOEFL iBTは80点と、100点とは程遠い点数でした。

参考として、こちらのテーブルが当時の内訳です。

セクション点数
Reading24点
Listening19点
Speaking17点
Writing20点
Total80点/120点満点
TOEFL iBTを始めて受験した時の点数

TOEFL iBTで100点を突破した時のスコア

次に、最終的に大学院へ出願したスコアを紹介します。

出願時のスコアは104点で、内訳はこちらのテーブルの通りです。

セクション点数
Reading29点
Listening26点
Speaking24点
Writing25点
Total104点/120点満点
出願時のスコア

最終的に勉強当時の80点から、24点のスコアアップを達成することができました。

よく言われているとおり、リーディングとリスニングで点数を稼ぎつつ、スピーキングとライティングを無難にまとめた得点構成となっています。

また、勉強を開始してから出願スコアを得るまでに、ちょうど1年の期間を要しました。この期間を長いと思うか短いと思うかは人によって異なると思います。英語の得意、不得意にもよりますし、1日に勉強できる時間にも左右されます。

なお、私は主に通勤の時間帯と夕食後の時間帯を使って勉強していました。平均すると、1日最低1時間はTOEFLの勉強に充てていました。

【全セクション共通】TOEFLの勉強法

では、私が行ったTOEFLの勉強方法について紹介します。最初に全セクションに共通する勉強内容を紹介した後に、各セクションの勉強内容をお伝えします。

基礎力の向上

先ず私が取り組んだのは基礎力の向上です。というより、基礎をおさらいするといった方が適切かもしれません。

勉強を開始した当初、TOEFLの試験内容をみて基礎力が圧倒的に足りていないと感じました。ここで言う基礎力とは、単語文法、そして発音です。

英語の基礎力を構成するのは単語力、文法、発音。
TOEFL受験に必要となる英語の基礎力

問題文を読んだときに、大学受験時には知っていたであろう単語を思い出せなかったり、文法の構成が把握できないということが多々ありました。また、スピーキングは発音も評価されると知った一方で、自身の発音に自信がありませんでした。

そこで、先ずは大学受験時の参考書を取り出して、読み返すことから開始しました。

もし、TOEFLで高得点を取りたくても基礎力に自身のない方がいれば、同じように大学受験の参考書からやり直すことをおすすめします。というのも、TOEFLの対策本はある程度の基礎力を前提としたものが多く、基礎力がない人が取り組んでも身につかない恐れがあるためです。また、大学受験時に使用した参考書であればある程度の内容と構成がわかっているため、効率的に基礎力を向上させることができます。

参考として、私が使用した大学受験時の参考書は次の通りです。

単語

速読英単語必修編

Bitly

速読英単語上級編

Bitly

速読英熟語

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単語力は4つのセクション全てに必要となる能力です。TOEFLへの試験にあたり、この3冊に記載されている単語と熟語は全て覚えました。

文法

Next Stage 英文法・語法問題

Bitly

大学入試英語頻出問題総演習 (即戦ゼミ)

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文法も4つのセクション全てに必要となる能力です。特に、ライティングでは幅広い表現方法を使用した方が高得点が取れますので、文法力が得点に直結します。

発音

フォニックス<発音>トレーニングBOOK

Bitly

発音はリスニングとスピーキングにおいて必要となる能力です。特にスピーキングでは正確な発音も評価項目となっているため、疎かにせずしっかり勉強しましょう。

テスト形式に慣れる

基礎力の向上と共に取り組んだのが、TOEFL iBTのテスト形式に慣れることです。

試験元であるETSは公式のTOEFLガイドブックを出しており、この中で出題形式や採点ポイントが紹介されています。そのため、TOEFL iBTを攻略するためには、この公式ガイドブックを読み込むことが大変効果的です。

ETS公認ガイド TOEFL iBT

Bitly

こちらはETSが出版している”The OFFICIAL Guide to THE TOEFL Test”の日本語版となります。もちろん英語版を使用しても良いのですが、勉強を開始したばかりで英語に自信のない方は、日本語版の方が理解が深まって良いでしょう。

Official TOEFL iBT Tests (Toefl Golearn!)

Bitly
Official TOEFL iBT Tests (TOEFL GoLearn!)
Official TOEFL iBT Tests (TOEFL GoLearn!)

こちらの2冊はTOEFL iBTの模擬テストとなります。各々5回分の模擬テストが含まれていて、TOEFLの出題形式に慣れるのに重宝します。

実際に受験する

また、勉強を開始して間もない時に、TOEFL iBTを実際に一度受験しました。その時の点数が先に紹介した80点という内容です。

満足のいく点数は取れませんでしたが、早い段階で実際に受験してよかったと思っています。というのも、試験当日の流れやモニター越しに問題を解く感触などは、実際に受験しなければわからないものです。

私は当初、全員が一斉に試験を開始するものとばかり思っていましたが、実際は違いました。一人一人が呼ばれてパソコンがセットされ、若干異なるタイミングで個々人が試験を開始します。また、マイクテストもあるため、最初のリーディングセクションの時に周囲のマイクテストの声が聞こえてきて戸惑ったことを覚えています。

他にも、マイク付ヘッドフォンでスピーキングすることや、慣れないキーボードでライティングすることなど、違和感に満ち溢れた試験でした。

このような体験は実際に試験を受験しなければわからないものであるため、早いうちに体感しておくことに越したことがないでしょう。

そして何より、ご自身の英語力を把握する絶好の機会となります。実際にテストを受験して結果(点数)を把握することにより、目標と実力とのギャップを知ることができます。

早い段階でセクション毎の点数と目標点とのギャップを理解することで、より具体的な勉強方針を立てることができるでしょう。

受験者の中には、受験費用が高いこともありある程度の基礎力を養ってから受験したいと思われる方もいるかと思います。しかし、試験に慣れることができ、目標と実力のギャップを把握できる絶好の機会ですので、先ずは1回受験されることを強くおすすめします。

【各セクション】TOEFLの勉強法

では、ここから各セクションの勉強内容について紹介します。

リーディング

リーディングで最初に取り組んだことは単語力の向上です。

先に紹介したとおり、大学受験時に学んだ単語は全て覚え直しましたが、それだけではリーディングセクションで高得点を取ることは難しいと感じました。

そこで、「TOEFLテスト英単語3800」を用いて、TOEFLで高得点を狙える単語力を養いました。

こちらの参考書はRank1~4までの英単語が掲載されており、Rank4は105点を狙える単語として紹介されています。Rank1~2の単語は殆ど知っているものだったので、Rank3~4の単語を中心に何度も反復して全ての単語を覚えました。

Bitly

単語力の向上と合わせて取り組んだのが多くの英文に触れることです。例えば、BBC, The New York Times, The Guardian, Bloombergなどの記事を、スマホアプリを使いながら毎日の通勤電車で読み漁りました。TOEFLのリーディングは学術的文章であるため、これらのニュースの中でも特に「Science」や「Arts」などの記事を中心に読みました。

また、The Japan Timesのような日本ベースの英字新聞はあまりおすすめしません。というのも、先に紹介した媒体と比較すると、使われている単語レベルが基本的なものが多く、TOEFLのリーディングで高得点を取るためには適していないためです。

読解力を鍛えるために取り組んだもう一つのことが英語の本を読むことです。

私は建築・デザインを専攻したこともあり、読んだ英字の本もこの分野の本が多かったです。

例えば、アメリカの住宅政策が如何に人種差別的であったかを述べた「The Color of Law」や、ジョン・スノウという医師がどのようにロンドンをコレラから救ったのかを描写した「The Ghost Map」などを通読しました(なお、後者で紹介されているブロードウェイの「コレラマップ」は、欧米の都市計画者なら必ず目にしたことがある有名なマップです)。

Bitly
Bitly

半分趣味も含んでいましたが、その分楽しく取り組むことができました。実際に英字の本へ挑戦される方は、日本語で読んだことのある本や、関心のある分野の本が理解が捗るためおすすめです。

リスニング

リスニングはとにかく英語を聞くことを中心に勉強しました。

もはや勉強とは言えないかもしれませんが、隙間時間を利用してひたすらポッドキャストを聞き、英語字幕付きの映画やドラマを視聴しました。

ポッドキャストは毎日アップデートされるBBC World Serviceabc World News Tonight、TOEFLのテーマになり得るサイエンス系の60-Second Scienceなどをよく聞きました。

また、これらのポッドキャストを聞くときは、できるだけシャドーイングすることも心掛けました。

シャドーイングとは?

英語を聞きながら、それを真似して実際に発音する訓練です。英語を聞き終えてから発音するのではなく、聞こえたことをなぞるように発音する(Shadowのように追いかける)ためシャドーイングと呼ばれています。

シャドーイングをすることにより、リスニング力を鍛えることに加えて英語の発音やイントネーション、リズムを学ぶことができます。

しかし、ポッドキャストのような聞くことに注力した勉強法の弱点は、聞き取れなかった時に何と言っていたかがわからないことです。そこで、私は英字字幕付の洋画やドラマを視聴しました。アマプラやネットフリックスで面白そうな映画やドラマを見て、聞き取れなかった単語やセンテンスがあれば巻き戻して確かめるようにしていました。

スピーキング

スピーキングは、テンプレを把握した上で、リーディングとリスニングと合わせて勉強しました。

TOEFLのスピーキングは4タスクから構成されており、各々の回答方法にテンプレが存在しています。例えば、タスク1のAgree/Disagreeタイプの問題ならば、次のようなテンプレがあります。

I agree with the opinion that (問題文の要旨). The first reason is(理由その1). For example(理由その1の事例). The second reason is(理由その2). For example(理由その2の事例)

各タスクでこのようなテンプレを予め把握しておくことにより、自身が主張したい内容を構造的に伝えることができます。また、試験本番で文章構成を一から考える必要がなくなり、自身が主張したい内容を考えることに時間を割くことができます。

各々のテンプレを把握されたい方は、例えばこちらのサイトに事例がありますので参考にしてみてください。

テンプレを把握した後は、リーディングとリスニングの勉強と合わせてスピーキングの練習を行いました。

この方法は、リーディングなら先に紹介したBCCやThe New York Timesの記事を読んだ後に、要約をスピーキングの要領で話してみるというものです。また、リスニングも同様に、ポッドキャストでニュースを聞いた後にスピーキングで要約を話す練習を行いました。

例えば、ポッドキャストであるニュースを聞いた後は、次のような形で要約しました。

“The speaker stated that…by giving two reasons.” “Firstly, he/she mentioned that…” “Secondly, he/she illustrated that…” “These example/s support the idea that…”

もちろん、全てのニュースやポッドキャストの内容がこのようなテンプレートに当てはまるわけではありませんが、要旨を自身の言葉で表現することによりスピーキングの能力を高めることができます。

TOEFLのスピーキングは4タスク中3タスクがIntegrated Taskと呼ばれている、リーディング、リスニング、スピーキングという複数の能力を同時に試すものとなります。このようなリーディングとスピーキングを合わせたスピーキングの練習を行うことで、TOEFLの関門といわれるIntegrated Taskに対応する能力を養うことができるでしょう。

勉強する上で他に気を付けたこととしては、「あー」「えー」のようなFiller words(フィラーワーズ)を使わないことです。このために、自分のスピーキング内容を録音して、フィラーワーズを使わなくなるまで徹底的に同じ回答を反復しました。

また、適切に発音できているか自信がなかったため、発音矯正アプリのELSAを使用して発音を修正していきました。

ライティング

ライティングの勉強は、回答のテンプレートを覚えた後に、ひたすら問題を解くことで対応しました。

スピーキングと同様に、ライティングにもテンプレート(構成)が存在します。

Integrated Taskの場合は、先ずはリーディングとスピーキングの要旨をまとめた上で、各々の論点を各パラグラフで纏めます。また、Independent Taskの場合は、先ずは自身の意見を述べた上で、それをサポートする理由や経験を各パラグラフで述べます。

このようなテンプレートを予め覚えておくことにより、論理構成のとれた回答にすることができます。各々の英語テンプレートを把握されたい方は、例えばこちらのサイトに事例がありますので参考にしてみてください。

構成を把握した後は、ひたすら問題を解く勉強をしました。問題は先に紹介したTOEFLオフィシャルガイド等の参考書や、インターネットで無料でアクセスできるTOEFL iBT Practice Testsなどを使用しました。時間を図って、Integrated Taskなら20分で150~225words、Independent Taskなら30分で300words以上書けるように訓練を重ねました。

しかし、このような勉強法の問題点は、自身で書いたライティングの内容を添削してくれる人がいないことです。

そこで、私は文法矯正サービスのGrammerlyを使用しました。先ずはGrammerlyを使用せずに回答案を作成した後に、Grammerlyへ回答内容を添削してもらうことで単語や文法ミスを把握し、次に繋げるようにしました。

しかし、Grammerlyは回答内容の構成や主張の展開を根本的に添削してくれるものではないため、不安な方は学校や添削サービスを頼るのも検討して良いでしょう。

最後に

こちらの記事では、私がTOEFL iBTで100点を突破した時の勉強法を紹介しました。

勉強開始時は80点でしたが、毎日1時間以上の勉強を1年間継続することにより、最終的には104点という結果を残すことができました。

また、各セクションの結果を見ると、リーディング(29点)とスピーキング(24点)はこれ以上伸ばせないと思うものの、リスニング(26点)とライティング(25点)はあと数点ずつ伸ばすことができたと感じています。

しかし、同じ努力を継続しても、104点以上のスコアを出すことは難しかったと思っています。というのも、104点以上を出すためには各セクションで同時に高得点を出さなければならず、それは当日の運や体調にも左右されるからです。そのため、私は104点というスコアが出たときに、潔くTOEFLの受験を止めました。

最後に、私のスコアの変遷を紹介します。

TOEFL iBTの試験結果の変遷。6回受験して、104点を突破した。
TOEFL iBT試験結果の変遷

2回目~5回目の受験はスコアに変化はありませんでしたが、6回目の受験で努力がやっと実を結びました。

TOEFL iBTで高得点を達成することは難しく時間のかかる挑戦です。しかし、努力を継続すれば必ず100点を超えることができるでしょう。一人でも多くの方がTOEFLで高得点を得て、留学という夢を達成できることを祈念しています。


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