留学先の大学院から貰える給付型奨学金は交渉可能か紹介します(交渉可能です!)

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留学

こんにちは、独学家(セルフ・ラーナー)のKuroです。

このブログでは、独学での大学受験や一級建築士試験、海外留学についてのノウハウを発信しています。

こちらの記事では、外部の奨学金を得てアイビーリーグの一校へ留学したKuroが、留学先の大学から貰える給付型奨学金額の交渉可能性と、交渉する際の方法、について紹介します。

結論を言うと、留学先の大学から貰える可能性のある給付型奨学金の額は交渉可能です。

はじめに

奨学金の種類とは?

交渉の方法を紹介する前に、留学における奨学金の種類についておさらいしておきましょう。

奨学金の種類は主に2つに分けることができます。返済不要の給付型奨学金(Scholarship)と、返済が必要となる貸与型奨学金(Loan)です。また、奨学金がもらえる母体として、進学先の大学と、外部の団体(JASSOやフルブライトなど)が挙げられます。

給付型奨学金(Scholarship)は返済不要であるため競争率が高く、得ることが難しいものとなります。一方で、貸与型奨学金(Loan)は将来的に返済しなければいけないものの、比較的容易に得ることができるものです。

そして、こちらの記事で紹介する奨学金の範囲は、大学から貰える可能性のある給付型奨学金となります。

奨学金の種類と本記事の紹介範囲
奨学金には給付型と貸与型があり、奨学金の母体は大学と外部に分けられる。

なお、次の記事では外部の給付型奨学金を得るメリットを紹介していますので、ご関心がありましたら是非ともご覧ください。

大学から給付型奨学金を貰えるタイミングは?

では、留学において大学から給付型奨学金を貰うためには、どうしたらよいでしょうか。これは先ず、大学が奨学金の給付を判断するタイミングを知る必要があります。

それは、留学先の大学が入学許可通知を出すタイミングです。大学によっては学期の分かれ目や、2学年目に移るタイミングで給付型奨学金を追加で貰える可能性もありますが、多くは入学許可のタイミングで決まっているといってよいでしょう。

例えば、実際に私が給付型奨学金付で入学許可をもらったある大学のAdmission Offer Letterでは、次のような記載がありました(大学名と学費を若干修正しています)。

We know that you are concerned about the costs of attending graduate school, and we have been working hard to identify ways to support our graduate students. We are very pleased to let you know that although tuition for most of the university’s professional
programs is $60,000 for next year, we have negotiated a lower tuition for the program of $40,000 making the university’s program competitive with the cost of many state institutions.

この場合、本来の授業料が$60,000である一方、$40,000の授業料で入学許可を出していることとなります。つまり、入学許可のタイミングで$20,000の給付型奨学金をオファーされたということです。

どうやったら大学から給付型奨学金が貰える?

次に、どうやったら留学先の大学から給付型奨学金を貰うことができるのでしょうか。

これに答えるには先ず、大学から貰える給付型奨学金はニード・ベースとメリット・ベースに分けられることを把握しておきましょう。

ニード・ベースの奨学金は、出願者の経済事情に応じて与えられるもので、主にはアメリカ市民や永住者が対象となっています。留学者へ給付してくれる大学もありますが、アメリカ市民へ向けたものと比べると枠が少ないことが事実です。

メリット・ベースは、出願者の競争率によって評価されて給付されるものです。日本人が貰える給付型奨学金は、主にこちらのメリット・ベースのものと理解してよいかと思います。

そして、メリット・ベースの奨学金を得るためには、競争率の高い出願書類を提出することが必須となります。

競争率の高い出願書類とは、学部時代の成績が優秀であることや、英語試験(TOEFL iBTやIELTS)で高得点を取っていること、説得力のあるエッセイ/Statement of Purposeや推薦レターを提出すること、などが挙げられます。

大学から貰える奨学金の額は?

では、留学先の大学から貰える給付型奨学金はいくらなのでしょうか?

これは一律に言うことはできず、候補者によって様々です。

先に紹介した例では$20,000でしたが、大学から見て是非とも来てほしい競争率の高い候補者なら、満額の奨学金を給付するかもしれません。一方、そこまでの競争率を有さない人なら数千ドル程度かもしれませんし、留学先の大学から奨学金オファーが全くないことも多々あります。

しかし、後ほど紹介するとおり、こちらの額は交渉可能なものです。

奨学金額は交渉できる!

留学の夢を追い求めて多くの出願書類を準備して出願し、実際に志望している大学から入学許可を貰ったときの喜びは忘れられません。

しかし、入学許可を貰ったら終わりではありません。喜びに浸りたい気持ちはわかりますが、留学生活を豊かなものにするために、もうひと踏ん張りしましょう。もうひと踏ん張りとは、奨学金額の交渉です。

入学許可を貰った当時、私は奨学金額が交渉可能であるとは全く知りませんでした。そのため、何の交渉もしないまま、入学許可を受け入れました。しかし、大学院の同期の中には、大学側と交渉して奨学金を上乗せしてもらったという人がいて、驚いたことを覚えています。

もちろん、全ての人が交渉して追加の奨学金を得られるわけではありません。しかし、少ない労力で数千ドルの奨学金を得られるチャンスですので、少しでも支出を抑えたい方は是非ともトライしてもらえればと思います。

大学から貰える奨学金の交渉方法

交渉方法のイメージ図

では、奨学金額の交渉方法を紹介します。

先ず、私の考える交渉方法はこちらとなります。

  • 他大学と必要金額を比較する
  • 予算が足りない理由を述べる
  • 丁寧に!

次から一つずつ見ていきましょう。

他大学と必要金額を比較する

一つ目の交渉方法は、他大学と比較することです。

これは他の大学からも入学許可を貰っていることが前提ですが、他の大学を引き合いに出すことにより、留学したい大学との交渉を上手く進められる可能性があります。

例えば、次のような形です。

あなたの大学で学びたいが、△大学からは$〇の奨学金オファーを貰っているためトータルの学費は△大学の方が安い。しかし、私はあなたの大学で是非とも学びたいため、少しでも奨学金を上乗せしてくれることはできないか?

このような内容のメールを大学のAdmission OfficeやScholarship Officeへ送ることにより、交渉を開始してみましょう。奨学金を追加でくれるかもしれませんし、追加の奨学金が難しくとも、お金を稼げるResearch Assistantなどのポジションを紹介してくれるかもしれません。

実際にメールの例文を見たいという方は、例えばこちらのサイト(英字)に英語メールのテンプレートが記載されていますのでご覧ください。

予算が足りない理由を述べる

次の交渉術としては、予算が足りない理由をできる限り具体的に述べることです。

例えば、次のような形です。

  • あなたの大学へ留学したいが、学費や生活費を勘案すると年間$〇必要である一方、私は$△しか用意することができない。そのため、奨学金額を上乗せすることはできないか。
  • 最近円安傾向にあり、出願時に想定していた額より$〇の追加予算が必要となっている。このままでは留学に支障をきたすため、奨学金額を上乗せすることはできないか。

また、予算を理由に交渉する際は、ご自身の銀行残高や両親から得られるサポートの額なども補足情報として共有することにより、より説得力を持って交渉することができます。

丁寧に!

最後に留意しなければいけないのが、できる限り丁寧なメールを心掛けることです。

相手は大学と言えど、実際に交渉している相手は人間です。そのため、相手に悪い心象を与えるようなメールは避けましょう。

「追加で$〇の奨学金をくれたらあなたの大学に行ってもいい」というより、「是非ともあなたの大学で学びたいため、$〇の奨学金を追加で貰うことを検討できないか」と言った方が良い心象を与えることができます。

また、交渉の過程で追加の奨学金を得ることは難しいな、と思ったら、引き際も肝心です。

大学側も予算が限られている中で特定の出願者へ奨学金を割り当てています。そのため、これ以上の交渉は難しいと思ったら、相手の心象を悪くする前に潔く諦めましょう。そうすることで、入学日を気持ちよく迎えることができます。

まとめ

こちらの記事では、留学先の大学からの給付型奨学金額は交渉可能ということを紹介しました。

私を含めて、大学からの給付型奨学金は交渉できることを知らなかった人もいるのではないでしょうか。日本人は遠慮してしまいがちですが、予算がひっ迫している方は、思い切って留学先の大学へメールを送ってみることをおすすめします。相手に失礼かと思うかもしれませんが、アメリカにおいてはこのような交渉は至極一般的なことです。思い切ってメールをすることで、追加の奨学金を得て、ゆとりのある留学生活を送ることができる可能性がありますよ。


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