アメリカの大学院留学に必要なTOEFL iBTのスコアを紹介します

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留学

こんにちは、独学家(セルフ・ラーナー)のKuroです。

このブログでは、独学での大学受験や一級建築士試験、海外留学についてのノウハウを発信しています。

こちらの記事では、外部の奨学金を得てアイビーリーグの一校へ留学したKuroが、アメリカの大学院へ留学するために必要なTOEFLのスコア、について紹介します。

はじめに

アメリカをはじめとして、海外の大学院へ留学するためには数多くの書類を用意しなければなりません。

その中で、多くの人に立ちはだかる最初の関門が、英語の試験だと思います。

アメリカの大学院へ留学するために必要な英語試験として、TOEFL(トフル)とIELTS(アイエルツ)が挙げられます。TOEFLは入試の選考基準として古くから採用されている一方、IELTSは比較的最近になって選考基準として認められてきています。※現在は殆どの大学院でTOEFLとIELTSが受け入れられています。

こちらの記事では、留学に当たって避けては通れない英語試験のうち、TOEFLの概要と留学に必要なスコアを紹介します。

TOEFLの概要

ではまず、TOEFLの概要を見てみましょう。

TOEFLの種類

TOEFLは「Paper-based Test」「Computer-based Test」「Institutional test program」「Internet-based Test」の4種類がありますが、大学院受験に必要となるTOEFLは、最後に紹介した「Internet-based Test」という、TOEFL iBTというものです。

TOEFL iBTを受験するためには、実際にテストセンターへ訪問する必要があります。テストセンターでは受験者一人一人にパソコンが割り当てられ、パソコン画面に出てくる問題を見ながら回答するものとなります。

TOEFLの構成

TOEFLはReading, Listening, Speaking, Writingという4つのセクションから成り立っています。

各々30点満点で、合計すると120点満点となります。TOEFLを運営しているEnglish Testing Service(ETS)のサイトを見てみると、所要時間と問題数は各セクションによって異なっており、次のテーブルのように表されます。

セクション配点所用時間問題数
Reading
(リーディング)
3054~72分
3~4題
(30~40問)
Listening
(リスニング)
3041~57分5~7題
(28~39問)
Speaking
(スピーキング)
3017分4課題
Writing
(ライティング)
3050分2課題
※ListeningとSpeakingの間に10分間の休憩があります。

これをみると、SpeakingとWritingの課題数は固定されている一方で、ReadingとListeningは問題数にバラつきがあります。この理由は、ReadingかListeningにはダミー問題が含まれるからです。

ダミー問題とは、試験元であるETSが今後の問題作成への参考とするために課しているもので、テストスコアには反映されません。また、ダミー問題はReadingかListeningのいずれかしか含まれません。そのため、Readingにダミー問題が含まれた場合は、Readingの問題数は4題(40問)となり、Listeningは5題(28問)となります。一方、Listeningにダミー問題が含まれた場合は、Readingの問題数は3題(30問)、Listeningの問題数は7題(39問)となります。

では、各セクションの概要を見てみましょう。

Reading(リーディング)

Readingは3~4の大問から成り立つものであり、各大問では10個の問題が出題されます。各大問は約700wordsの学術的パッセージであり、様々な分野におけるテキストからの抜粋となっています。

大問が3つの場合、所要時間は54分であるため、平均して1題(10問)につき18分程度をかけて解くこととなります。

Listening(リスニング)

Listeningは3~4のレクチャー、2~3の会話から成り立つものであり、合計5~7の大問となります。レクチャーの大問は各々6個の問題が出題され、会話の大問は各々5個の問題が出題されます。

レクチャーは3~5分の間、講師が主体となってしゃべり続け、その内容を聞き取るものとなります。一方、会話の場合は3分ほどの間、2人が交互にしゃべり、その流れを聞き取るものとなります。

Speaking(スピーキング)

Speakingは1題の”Independent Task”と3題の”Integrated Task”から成り立ちます。

Independent Taskは、問題へ対して自分の意見を述べるものです。問題は次のようなものであり、基本的には2者択一で自身の意見を表明し、その理由を述べるものとなります。

Some people enjoy taking risks and trying new things. Others are not adventurous; they are cautious and prefer to avoid danger. Which behavior do you think is better?

Explain why.

TOEFL iBT® Test Speaking Practice Sets

Integrated Taskは、Integrated(統合)という単語が意図するとおり、Listening, Reading, そしてSpeakingの能力を同時に試すものとなります。例えば、初めに100words程度の文章を読んだ上で、そのトピックに関する講師の説明を聞き、その後に課される質問へSpeakingで答える、というものがあります。

問題が課されてから自分の意見を述べるまでの思考時間として、Independent Taskの場合は15秒、Integrated Taskの場合は20~30秒が与えられ、回答時間(Speakingの時間)としてIndependent Taskの場合は45秒、Integrated Taskの場合は60秒間が与えられます。 

Writing(ライティング)

Writingは1題の”Integrated Task”と、1題の”Independent Task”から成り立ちます。

Integrated Taskは、SpeakingのIntegrated Taskと同様に、Listening, Reading, そしてWritingの能力を同時に試すものとなります。最初に250~300wordsの文章を読んだ後、そのトピックに関する講師のレクチャーを聞き、文章とレクチャーの要点をWritingとして纏めることが求められます。

Independent Taskは、問題へ対して自分の意見を記述するものです。問題は次のようなものであり、基本的には2者択一で自身の意見を表明し、その理由を記述するものとなります。

Question: Do you agree or disagree with the following statement?

A teacher’s ability to relate well with students is more important than excellent knowledge of the subject being taught.

Use specific reasons and examples to support your answer.

TOEFL iBT® Test Writing Practice Sets

Integrated Taskは20分の回答時間、Independent Taskは30分の回答時間が与えられます。

TOEFLの平均点

平均点のイメージ

ここで、TOEFLの平均点を見てみましょう。

ETSのサイトにおいて、2019年の試験結果に関する情報を見ることができます。

これを見てみると、全受験者の平均点は次のようになっています。

ReadingListeningSpeakingWritingTotal
21.2 / 3020.9 / 3020.6 / 3020.5 / 3083 / 120
全受験者の平均点

これは、英語のネイティブスピーカーや、私たち日本人のような、英語を外国語として学ぶ人たちを含めた平均点となります。

では、日本人に限定した平均点はどの程度なのでしょうか。先ほど紹介したサイトに各国の平均点も記載されていますので、見てみましょう。

ReadingListeningSpeakingWritingTotal
18 / 3018 / 3017 / 3018 / 3072 / 120
日本人受験者の平均点

全受験者の平均点が83点である一方で、日本人の平均点は72点という結果となっています。アメリカ人やイギリス人のようなネイティブスピーカーや、英語が身近にあるヨーロッパや南アジアの国々の人も受験することを考えると、英語を外国語として学ぶ日本人の平均点が全体の平均点より低いことは当然と言えるでしょう。

大学院留学に必要なTOEFLのスコア

では、大学院へ留学するためには、どの程度のスコアメイクが必要なのでしょうか。

主要な大学の要求水準を纏めているこちらのサイトを見てみましょう。こちらによると、多くの大学においてTOEFL iBTで80~100点を一つの目安としていることがわかります。

また、建築・デザイン系大学院のトップスクールにおけるTOEFL iBT要求水準を見てみましょう。

大学最低点/要求点補足
UC Berkeley90点
UCLA (Urban Planning)100点
MIT100点
Harvard University104点各セクションで26点以上が望ましい。
University of Pennsylvania100点
Columbia Universityなし

このテーブルをみると、トップスクールでは100点が一つの目安として挙げられていることがわかります。

そのため、トップスクールへ入学するためには、TOEFL iBTで100点を取ることが一つの目安となるでしょう。また、先に紹介したサイトでみたとおり、80点を取得できれば、応募できる大学が多数出てきます。

以上から、大学院留学では先ずTOEFL iBTで80点を目指しつつ、トップスクールへの入学を志す場合は100点を目指すことが目標となるでしょう。

最後に

こちらの記事では、アメリカの大学院へ留学するために必要なTOEFL iBTの点数を紹介しました。

紹介したとおり、先ずは80点を目指しつつ、トップスクールへの入学を目指す場合は100点を目標としましょう。

なお、一つお伝えしたいことは、大学が課す要求点・最低点に満たないとしても、入学許可を貰う可能性はあるということです。私の周りにも、大学が課す最低点に満たないテスト結果を提出したにも関わらず、入学許可を貰っていた友人がいます。

要求点・最低点を大幅に下回る場合は入学許可を貰える可能性は著しく低くなると思われますが、数点足りないという程度ならば、入学許可を貰える可能性は十分にあるのです。

そのため、要求点・最低点に到達しなかったからといって応募を諦めるのではなく、それでも応募されることをお勧めします。英語試験が多少足を引っ張っていたとしても、他の書類でカバーできれば、他の応募者と十分に競争できるのです。


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